その1

いつも駅前寄席でのくじらさんのコラムを楽しみにしていた皆様、すみません。今日は梅小鉢晩酌です。
 
私の今日の演目は『延陽伯』です。これは前回の出番終了後、諸先輩方に「私次は4月に出演予定なんですが、春に合う噺でオススメはありますか?」と聞いたところ、「祝言の噺で明るくていいのでは?」と、教えてもらいました。
 この噺は随分前に役者がやってる落語一門の寄席で観た事があるのですが、その時は『あまり面白くないなぁ』と思ったので、正直気乗りしなかったのですが、当てもないので他にも何本か薦められた作品を動画(YouTube)で見ていた中に、二十歳前後の女性(葵家つくしさん)が『延陽伯』を演っているのを見つけ、興味を持ち再生したところ、『こ…コレが京女の落研かっ!!!!』と、見入ってしまいました。
 
と、いうのは知人に「社会人落語サークルに入った」という話をしたら、女性でもやり込んで落語してる人いるよねと、興味を持ってくれただけでなく、「京女の落語研究会は力入ってるよ(私が桂枝雀好きという事を話したうえで)綺麗な子が枝雀さながらお客を笑わせてるよ」と、教えてくれたのに、人の話をすぐに忘れる私は「へー」と返事したきりポケーっと過ごしていたところに突然の京女落研との出会い。
 
そして何回かその動画を見ていた時に後から気付いたのですが、正確には京都女子大学ではなく京都大学落語研究会の動画だった上に彼女は他大学の方で、京女でもなければ京大でもない、私はどこの誰と出会ったんや状態になりましたが、枝雀師匠の台本を使っていたのか枝雀イズムを感じられて『この噺ってこんなに面白かったんだ』と、感動しまして私も演ってみたいという流れになりました。つくしちゃんに感謝。
 
私も私なりの晩酌イズムをお伝えできるように頑張ります!

 
                    <令和7年4月20日 第212回 駅前寄席プログラム>
 
その2

皆様、お久しぶりの寄席になります。酷暑ご無事に乗りきれていますでしょうか?(このコラムは早めに書いているので現在まだまだ暑いですが)梅小鉢晩酌です。

私が今日やらせていただくのは『茶漬幽霊』という噺です。この噺は落語初心者の私でも聞いたことがある、亡くなった奥さんが幽霊になって現れる江戸落語『三年目』の、上方落語バージョンだそうです(ウィキペディアより)。

どうして知っている『三年目』ではなく、『茶漬幽霊』をやろうと思ったかというと、『茶漬幽霊』の方があっけらかんとしている感じ、コメディに作りやすかったからです。

下げ(オチ)が『三年目』とは少し違いますので、『三年目』をご存知の方はフライングしないようにご注意頂ければと思います。

八月の駅前寄席はお休みでしたが、高槻阪急スクエアの企画として、子供達に落語体験をしてもらう、ということで噺の会じゅげむが落語指南をさせて頂いたのですが(と言っても私は見てただけですが)進行役の寿亭司之助さんが江戸落語と上方落語の違いについて、上方落語は比較的賑やかな噺が多く、江戸落語はしっとりした噺が多い、と仰っていたので私も子供達に混じり「ほう」と思った次第です。

なので、この“茶漬幽霊の方があっけらかんとしている”という私の感覚は合っていた事になります。いゃ? 感性が鋭いっ(誰も褒めないので自分で褒めるしかない)

劇団員時代に落語を何回かやりましたが『堺飛脚』と『茶漬幽霊』の二つだけで、『堺飛脚』は自分でやっていても内容がよくわからないなぁ…と思っていたので、実質この『茶漬幽霊』だけでやっておりました。なので梅小鉢晩酌、手持ちの玉がもう無いです!

                  
<令和7年9月21日 第140回 高槻市民寄席プログラム>
 
その3 「AI落語家誕生?」

梅小鉢晩酌です。私、去年末からChatGPT(生成AI)を使い始めました。『こういうイラストが欲しい』と、お願いするとそれっぽいイラストを生成してくれますし、何より会話がめちゃくちゃスムーズなのに驚きました。
 
今回は柳家花いちさんの『狸の紹介』をやらせてもらいますが、私がやっても微妙な空気になりそうな部分をカットして、自分で作ったネタを入れた所がありますが、そういう部分もChatGPTに見てもらって、もう少し伝わりやすい台詞に整えるのに使いました。
 
ここまで出来るなら・・・「創作落語ってどうやって作るの?」と、問いかけた事があります。「日常の中の面白いと思った要素を膨らませる」という事でした。
 
「面白い出来事はあったけど、うまく落語に出来ないなぁ〜」と言う私に対して、「今のエピソード、落語に出来るよ!」とChatGPT。「そんな笑福亭鶴瓶みたいな事出来るんか?!やってみて」と、お願いしたら、ほぼ私が話した内容のまま、ちょっとエセ関西弁のしゃべり言葉になってるだけだったので、「鶴瓶以下やねんけど・・・?」と、困惑しながらそう返したら「そりゃそうだ。あんな芸、AIが簡単に出来たら人間仕事なくなる」とGPT。さっきの自信満々な言葉は何だったんだとガックリしましたが、日常の面白エピソードよりもこの一連の流れの方が落語的だなぁ・・・と、思いました。
 
ここまでのコラムの文章をChatGPTに添削してもらいましたが、「そのまま出していいレベル」との判定を頂きました。人間、AIに出番を奪われないように頑張ります! 


                    <令和8年3月22日 第143回 高槻市民寄席プログラム>
 
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目 次

その1 女性落語家
その2 江戸落語と上方落語 
その3 AI落語家誕生?