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第362回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻阪急スクエア 駅前寄席 vol.213

と き  令和7年6月15日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻阪急スクエア 6階多目的ホール





梅雨の季節に入り、前日は雨模様でした。

この日は朝から雨は上がり、曇り空です。

逆に、日差しが無いぶん過ごしやすい一日

となりました。会場の高槻阪急スクエアは、

何やら外装の化粧直し中!?


午前中に飲食店街の多目的ホールで

会場設営を開始します。とりあえず、

大急ぎでテーブルを畳んで、椅子を

脇に撤収させてから、我々の寄席仕様

の会場へと順次変身させていきます。


落語の舞台となる高座を組み立てます。

実際のところ、毎回、試行錯誤の連続で、

やっているのですが、今回は、新しい

大きめの毛せんを導入しましたので、

比較的、時間短縮できたように思います。


客席の椅子の並べ方も、お客さんから

高座が見やすいように試行錯誤してい

ます。現在の並べ方は、「モーゼの

十戒」方式というもので、客席の中央

に海が割れるような通路を作ります。


高座とその周辺のマイクとマイクスタンド、

衝立て、のれん、名びらと名びら立て、

寿限無の額等々の配置が完了しました。

のれんの向こうの楽屋には、出囃子に

使うラジカセと拡声器をセットします。


会場内の設営がひととおり終われば、

お客さんにお配りするプログラムと

次回定例会(9月の高槻市民寄席)

や他のイベントのチラシを一組ずつ

組み合わせて行きます。


設営の終わった会場内の全景です。

備え付けの会場用の椅子は100脚。

それに、予備の木の椅子や、他の部屋

から折りたたみ椅子を搬入しました。

この作業が、少々体力がのいる仕事です。


早くからお客さんがお待ちになられます

ので、今回も、開演1時間前の午後1時

に開場させていただきました。常連のお

客さんに加えて、新規のお客さんも随分

と増えてきたように思います。


前説は、寿亭司之助さんです。7月は

参議院選挙、8月はこの会場で小学生

を対象とした落語体験教室を開催します

ので、定例会は中止させていただく旨の

告知をさせていただきました。


今回で213回目の駅前寄席の開演です。

すでに、100人を超える大入りの状態で、

かなりな熱気が感じられます。そういうこと

で、この会場の空調も強めの冷房に切り

替えていただきました。


一席目は、悠々亭一光さんです。演目は、

桂文枝(前・三枝)師匠の創作落語

「シルバーウェディングベル」。高齢

社会がテーマで、高齢者同士の結婚

披露宴でのドタバタ劇になります。


この演目の元ネタは、ハメ(音曲)が

効果音として入るのですが、一光さんの

今回の演出は、そのハメを入れずに進行

するバージョンでした。それでも十分に

面白く、盛り上がりました。さすがです。


二席目は、六弦亭ざくろさん。演目は、

博打の噺「看板の一(ぴん)」です。

落語にはよく登場する「チョボいち」と

言われるサイコロを1個だけを使う簡単な

博打の賭場が舞台になります。


無理に博打に引き込まれた、昔は、名の

知られた博打打ちだった長屋の親父さんが、

あっと驚くようなテクニックを披露し、若い

連中を散々な目にあわせます。ざくろさん、

老博打打ちのいい味を出してました。


三席目は、梅小鉢晩酌さんです。演目は、

「書割盗人(かきわりぬすっと)」。

家の中に家財道具が何も無いので、絵の

上手な知人に頼んで、壁に家財道具一式

の書割をいろいろと描いてもらいます。


道具類が書割の絵とは知らず、そこに泥棒

が入って、絵に描いた物を盗もうと必死に

なるのですが、盗める訳がありません。

この泥棒が、絵に描いた道具に気づく時の

演技がお客さんから絶賛されてました。


お茶子は、志熨家かりん・寿亭さや豆の

母娘コンビです。お茶子は、座布団を返し

たり、見台やひざ隠しを運んだり、名びら

をめくったりと高座を整える役目の女性で、

上方落語特有の存在になります。


おかげさまをもちまして、今回の駅前寄席

も入場者142人の大入満員となりました。

お暑い中をご来場いただき、まことに有り

難うございます。満員の会場の盛り上がり

は、演者にとって本当に励みになります。


四席目の中トリは、高月亭すばるさんです。

演目は、「いもりの黒焼き」。この黒焼きは、

漢方薬の媚薬(びやく)と言われてました。

実際の効能の程は分かりませんが、いわ

ゆる「ほれ薬」というものでしょうね。


好きな相手をこちらに振り向かせたい

一心で、この「いもりの黒焼き」を

使用するのですが、それがとんでもない

騒動に発展してしまいます。今も昔も、

恋の悩みは深刻なもののようです。


四席終わって中入りの休憩です。

以前は、三席で中入りにして、中入り後

に二席というプログラムにしていましたが、

メンバー増加に伴い、現在の四席+二席

の計六席の寄席になっています。


楽屋のテーブルに置かれた差し入れ

のお菓子です。終演時にはきれいに

なくなりました。落語の高座は15〜25分

程度ですが、大きな声を出すので、結構、

お腹が空くものなのです。
助かります!


中入り後は、南茶亭おすしさん。演目は、

「せんたく」。桂文枝(前・三枝)師匠の

お弟子さんになる桂慶枝(前・三風)さん

の創作落語です。洗濯屋さんの噺ですが、

人生の「選択」がテーマになっています。


育ての親が、自分が実の親でないことを

子供に告げるべきかどうか大いに悩むと

いう展開。テレビドラマではよくあるシチュ

エーションですが、現実なら切実な問題

かも。でも、落語になると笑えてしまいます。


今回のトリは、寿亭司之助さんです。演目

は、「宿がえ」。現代では、引っ越しの

ことです。ちょっと間の抜けた亭主としっか

りものの女房とが、新しい長屋に転居しま

すが、ドタバタと大騒ぎになってしまいます。


司之助さんは、故・桂枝雀師匠が小米を

名乗っていた頃の「宿がえ」を聴いて

落語の面白さに目覚めました。それだけ

に思い入れのある演目で、セリフや演出も、

ほぼ昔のままの形で演ってます。


江戸落語では、「粗忽の釘」という

タイトルで演じられているように、亭主が

一所懸命に壁へ釘を打ち込むシーンが

見所のひとつになっています。
司之助

さんもここは楽しんでるみたいでした。


今回も無事にお開きとなり、メンバー全員

でお客さんのお見送り。最後までたくさんの

お客さんにお残りいただきました。

改めまして、厚く御礼を申し上げます。

そして、大急ぎで撤収作業に入ります。


撤収後は、市内の居酒屋(かいじ)さん

で、打ち上げです。元メンバーの浪華家

久句さんも参加、女性陣も3人参加で、

賑やかに落語談義からアイドル談義、

そして、人生談義まで盛り上がりました。


次回の定例会は、9月21日に生涯学習

センターで開催の「高槻市民寄席」に

なります。
今回のプログラムの潮吹亭

くじらさんのコラムは、「特集」コーナーの

「くじらのひとりごと」に掲載してます。


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第361回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第139回 高槻市民寄席  


と き  令和7年5月18日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


新緑の候、若葉も色濃くなってきた感が

しています。朝は、晴れ渡っていましたが、

午後は、雲が広がってきて、曇り空と

なりました。そんな中、当会の361回目の

定例会となる高槻市民寄席の開催です。


会場は、生涯学習センターの1階にある

広〜い展示ホールです。何も無いフロア

に寄席会場を作り上げます。まず、奥の

資材倉庫から椅子や机等の資材を搬出

することから作業が始まります。


寄席の中心になる高座の設営です。

寄席の命とも言えますので、細心の注意

が必要です。この画像の作業は、高座の

後方のディスプレイ設営。高座は、見栄え

と安全性が求められています。


椅子の出し入れ作業が、一番力のいる

仕事になります。並べ方にも当会のノウ

ハウが生かされています。このところ、

お客さんの来場数が好調なので、今回は

椅子の数も少し多めに並べています。


会場設営が終われば、お客さんにお配り

する当日のプログラムや次回の案内チラシ

を整理番号順に編冊していきます。この

番号で、その日の入場者の数が分かる

ようになっています。


高槻市民寄席の会場の全景になります。

高座も椅子もきれいに並んでいます。

今回は、客席を204席準備しました。

ちょっと、予想は強気に出ましたが、

さて、どうなりますことか・・・。

  


会場設営などのすべての作業を終え、

別室の控え室でひとときくつろぐメンバー

です。出演者の着替えも基本的にこの

部屋でやります。何やら、差し入れの

お菓子で大いに盛り上がっているような。

  


毎回書いていますが、コロナ禍以降、

お客さんがお越しになる時間が早く

なっていますので、開演1時間前の

午後1時に開場させていただいています。

開演時間までは受付も忙しくなります。


前説は、出番の無い寿亭司之助さん。

今後の定例会の予定について説明させ

ていただきました。7月の定例会は、

参議院議員選挙のため中止。8月も

イベント開催のため定例会は中止です。


ほぼ満員になったので、少し早めに

開演させていただきました。

今回もくじらいだー@さんのブログ

引用させていただいています。


(以下の青字の部分)


一席目は、歩鱈小酔さんです。演目は、

「いらち俥(くるま)」。昔懐かしい

交通機関の代表といえる人力車の噺で、

人力車の車夫にもいろんな人がいます。

とんでもない車夫に当たってしまうと・・・。


足自慢の俥屋は「梅田のステン

ショ」を通り越して、なんと「高槻

市民寄席」へ・・・。小酔さんが

多くのお客様に愛されてるのは、この

サービス精神のなせる技か・・・


二席目は、高月亭すばるさん。演目は、

「くもんもん式学習塾」です。入れ墨

の入ったヤクザの世界も、現代社会を

生き抜くために、学習塾を経営することに。

その驚くべき授業風景とは!?

   


六代文枝師の初期の作品ですね。

実はこのネタ、かつて息子の太陽くんが

手がけてました。無理強いはしないけど、

もう一度落語に興味を持ち直してくれた

ら・・・という親心!

   


三席目は、ゲストの講談の太閤堂新玄

さんです。演目は、「怪談・江島屋

騒動」。イカモノ(粗悪品)で暴利を

得ていた悪徳商人の江島屋に、だまされ

不幸になった娘の呪いが襲いかかります。


現在、放映中の大河ドラマ「べらぼう」

にまつわる読み物ですが、原作は三遊亭

圓朝作の怪談噺。心地よい言葉のリズ

ム・・・。毎年、新玄さんの講談を楽しみに

来られる方も多いようで。


おかげさまをもちまして、今回の寄席も

何と、入場者213人の大入満員となりま

した。ご来場いただきまして、まことに

有り難うございます。
高槻市民寄席では、

29回目の200人超えです。


四席目の中トリは、潮吹亭くじらさんです。

演目は、「住吉駕籠」。昔は、悪質な

駕籠かきも多かったようですが、この噺に

登場する駕籠屋さんは、人が良すぎて、

変な客たちに振り回されてばかりです。


小酔さんが「いらち俥」を出してくださった

おかげで、俥と駕籠の対比でスムーズに

噺に入れました。酔いたんぼのえげつな

い中にも憎めないキャラが伝わったかな?

反省点はありますが、心地よい中トリでした。


ここで、中入りの休憩です。中入りとは、

演者が楽屋の中に入るからとか番組の

中程に入っているからとか諸説あります。

また、「中」も人がたくさん入るようにと、

にんべんを付けて「仲」にしています。

 

楽屋への差し入れの数々


中入り後の五席目は、三流亭志まねさん。

演目は「長短」です。江戸落語で、

タイトルのとおり、気の長〜い「長さん」

と気の短い「短七」のかみ合わない

会話が織りなす、実に楽しい噺でした。


最近は上方でも演じられてますが、

やはり、江戸落語の方がしっくりくるよう

です。落語にはお互いケンカをしている

ようで実は仲がいい、そんなネタが多い

ような・・・。


演者交代の合間の高座周りを整える

お茶子さんは、志熨家かりんさんです。

昔のお茶子さんは、中入りの間に

弁当やお菓子を客席で売り回る

売り子さんでもあったそうです。


トリは、悠々亭一光さんです。演目は、

創作落語の「妻の旅行」。
夫が

定年退職した後の夫婦の立ち位置と

いうか、お互いの行動に対する愚痴の

応酬が落語になっています。


というわけで、本日2席の六代文枝作。

プロアマともに結構多くの演者が手がけ

る、いわば「古典化」された噺。こちらも

夫婦で愚痴の言い合いのようで、根っこの

ところで仲がいい・・・そうです一光さんご

夫婦のように。今日も客席にお越しでした!


妻は大阪のおばハンらしく、口やかましい。

以前、妻が旅行に行った時に喜んで送り

出すと何か怪しまれ、今回は愚痴を言うと

逆に文句を言われる始末。さて、熟年夫婦

の旅行騒動はいかなる顛末に!?


今回もほぼ予定どおりの時間にお開きに

なりました。(これがなかなか難しい!)

とはいえ、落語と講談で全6席の番組を

最後までお聴きくださり、まことに有り難う

ございました。


トリの一光さんも駆けつけて、メンバー

全員でお客さんをお見送りします。

次回の定例会は、6月15日(日)の

「高槻阪急スクエア・駅前寄席」です。

ご来場をお待ち申し上げております。


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